試合日 |
対戦相手 |
会場 |
結果 |
観戦方法 |
一 言 |
01.09 |
ヨルダン代表 |
カタール・ドーハ
Qatar sports Club Stadium
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1-1 |
TV |
開幕戦の難しさを思い知らされた一戦となった。しかも、準備の不十分なままでこれだけ大きな国際試合に臨むのは難しいことも実感した。
初めから攻めども攻めどもはね返されるという難しい展開になる中で、前線はそれを崩すような動きができず、足元でボールを欲しがって相手にさらわれるということを繰り返してしまった。そのような中で前半ロスタイムの悔しいゴール。吉田の足にあたってコースが変わったことを不運だと見る向きもあるが、その前段階であっさりとかわされていることを重視するべきだと思う。後半で前田が下げられたのは個人的には残念に思うが、それまでの流れを考えれば仕方がないか。代わりに入った李は全然ダメだったが、岡崎が入ってからは徐々に前線が活性化、その流れの中でCKなどのセットプレーも続けて取れるようになり、吉田の同点ゴールが生まれたように思う。
グループリーグ最終戦にサウジとの戦いを控えていることを思えばぜひとも勝ちたかったゲームだが仕方がない。この反省を踏まえて修正してくれることを願う。 |
01.13 |
シリア代表 |
カタール・ドーハ
Qatar Sports Club Stadium
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2-1 |
TV |
本来ならば生で見ていたであろうゲームを複雑な気分でテレビで見た。見終わった後、もし現場で見ていたらどんな気持ちだったのだろう、と考えてしまうほどの波瀾万丈に満ちたゲームだった。前節課題だった運動量少なく足元でボールを欲しがる、連動性がない、などの点は前半について言うならばまずまずよくなっていたように思う。そんな時間帯に本田持ち込む→香川が見事なボールコントロールでパスを受け、切り返してシュート→GKに弾かれたボールを松井が拾い、相手をブロックして長谷部へ→シュートという見事な連動性のある動きで先制できた。これは見事だった。しかし、結局そこからなかなか追加点が取れず、後半へ・・・ここで流れを押し戻されてしまった。遠藤へのマークが厳しくなると途端にリズムが悪くなり、押し込まれるようになる・・・そんな中から不可解なPKにつながる悪夢のバックパス→川島相手を倒し→退場・PKということになってしまった。一度はオフサイドを掲げながらそれを取り消すという不可解さだったが、これが「アジアンジャッジ」、仕方あるまい。その後も岡崎を倒した相手にPKを取ってはくれたが、バランスを取っているかのような感じで怪しかった。結局勝つには勝ったものの、後味が悪い終わり方になってしまった。 |
01.17 |
サウジアラビア代表 |
カタール・ドーハ
Al Rayyan Stadium
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5-0 |
TV |
よくやったと思う。サウジのモチベーションが低かった、ということもあるだろうが、一戦一戦重ねる中で連携が高まり、チームとしての完成度が上がってきているように感じる。何より2列目に入った岡崎の持ち味を生かした泥臭い動きが前線を活性化させ、本人はもとより前田にもチャンスをもたらすことに至ったと思われる。途中から伊野波を使いながらサイドからの攻撃もいろいろなバリエーションが見られるようになってきたが、不安なのは守備。結構簡単にゴール前まで相手の侵入を許し、マークを外す様子が目立ち、あわやという場面を何度か作られた。危険だ。次節は開催国カタールが相手。完全アウェーとなる中でどこまで自分たちのサッカーができるか、一つがんばってほしい。 |
01.21 |
カタール代表
(準々決勝) |
カタール・ドーハ
Al Gharafa Stadium
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3-2 |
TV |
新聞などの見出しに「劇勝」という言葉が踊っていたが、それにふさわしいゲームだった。ホームチーム相手に完全アウェーの雰囲気の中で、さすがメツ監督、調子が出始めてきた日本の攻撃のよさを摘む守備を張り巡らされ、とても苦しめられた。しかしそんな日本を救ったのがここまで好調とは言えなかった香川だった。本田との絶妙なポジションチェンジなど、前線の連携に成熟を見せる中で、岡崎のループシュートを押し込む動きや2点めの前線でスルッと一対一を作る動きなど、チャンスを作り出した。決勝点にも絡んでいたし、これで吹っ切れたのではないか。ただし、この大会に入ってからずっと不安定なのが守備。今回もその不安が大きく出てしまった。やはり「経験のなさ」は大きい。吉田のイエローに至るファウルはは2つとも「若さ故」を感じさせられた。相手の攻撃の危なさに対してそのファウルを冒すリスクがどれだけあったのだろうか、そしてなぜそのような状況を作られてしまったのか、見直して危機管理体制を強化する必要があるだろう。それから前田、存在感なかったな。スペースに出ていく動きもなかったし、シュートも打てなかったような気が。2列目の3人の連携が成熟しつつあるだけに心配だ。次はさらに強い相手が来る。修正が必要だ。 |
01.25 |
韓国代表
(準決勝) |
カタール・ドーハ
Al Gharafa Stadium
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2-2
(PK)
3-0 |
TV |
取られ方は悪かったが、その後の点を取るパターンは最高だった。本田からの絶妙のパスが長友へ。そして長い距離を走ったにもかかわらずスピードアップ!!
最後はゴール前の前田へ、なんて素晴らしいの一言にも尽きる。昔懐かしい。以前は磐田も代表もこういう動きをしていたよな。その後はよい形を作りながらもなかなか点を取れず。これが試合を長引かせることとなってしまった。せっかく追いついて残り1分というところまで来たのに・・・こんなことってあるんだなぁ。PKも嫌な思い出がよぎったが、川島は一度もゴールラインを割らせることがなく、悪夢を払拭してくれたに思う。これでいよいよ決勝だ。 |
01.29 |
オーストラリア代表
(決勝) |
カタール・ドーハ
Khalifa Stadium
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1-0 |
TV |
「谷間世代」が新しい伝説を作り始めた。フィジカルが強く、また経験豊富なオーストラリア勢を相手に、日本は序盤から苦しい立ち上がりだった。攻め込んでも相手に体を張られ、プレッシャーからミスを連発、ボールを奪われて逆襲され、あっという間にゴールに迫られるという苦しい展開だった。川島の腕一本、足一本でボールをゴールからかき出すシーンが何度も続き、そのたびに肝を冷やした。時間が過ぎてもなかなか攻めではいい形が作れず、前田も前線でボールを落ち着けられない。香川がいれば、という思いが何度も頭をよぎった。延長に入った時点では、このまま0点を守りきってPK勝負なら川島に有利か、などと思っていたが、そんな私の消極さを打ち破ってくれたのがザッケローニ采配だった。藤本→岩政でゴール前で高さに負けず、体を張れる人間を投入。長友を前に上げて彼が攻撃に重点を置けるような体制を作り、さらに前田→李で最前線をリフレッシュした。これが結果として流れを変え、決勝点につながった。
アジアチャンピオンという誇りあるタイトルを手にできたこと、2年後のコンフェデの出場権を得たことは大きい。そして何より成長途上の若いチームで結果を出せたことは、今後の自信につながるだろう。本当によく頑張った。 |