16年ぶり、今世紀初の野沢温泉

2016年1月22日~1月24日
野沢温泉スキー場

私がもう一度訪ねたいと思い続けてきたスキー場がありました。それは、野沢温泉スキー場です。良質の雪、変化に富んだ多数のコース、滑り終わればそこに待っている温かい温泉、路地歩きが楽しい温泉街、そして北信のスノーリゾート真っ只中の「非日常感」。やっぱりそれらが野沢の醍醐味でしょう。ここは日帰りで来る場所ではありません。お泊まりは「マスト」、そしてできれば2泊で時間を忘れて楽しみたい「雪でできた竜宮城」なのです。
年末年始のゆとりをもって休みを取れる時期に訪れたかったのですが、今回は通常の土・日の訪問となりました。上信越道が通って便利になったとはいえ、休憩を取りながら行っても6時間近くかかります。普通に明け方に出かけると到着は昼近く。これでは野沢を満喫できません。そこで今回、我々がとった手段は「前のり」でした・・・。

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仕事を終えた金曜の19時、出発です。国道1号、23号、1号と経て音羽蒲郡ICから東名、東海環状、中央道と走ります。そして長野道へ。北信スノーリゾートへのジャンクションです。

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白馬方面には低料金で前泊を扱っている施設が結構あるのですが、こちら下高井郡方面はほとんど見かけません。しかし見つけたのです!! 信州中野ICで降りて志賀高原方面へ。長野電鉄の湯田中駅前にある湯田中ヘルスケアセンター。ホテル内の健康ランドにある仮眠室です。このような簡易ベッドが宴会場のようなところに20~30台並べられ、電話で予約し、1泊2,800円で泊まることができます。到着時刻に制限はなし、風呂も24時間入浴可。レストランの営業は終わっているものの、簡単な自販機等は動いていてビール等の購入も可。(ただ、男女同室ということで女性の方には抵抗が大きいかもしれません。)他人のいびきなどが気になりそうでしたが、こういうところは「先に寝たもん勝ち」。1週間分の仕事の疲れもあってか朝までぐっすりでした。

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朝風呂につかってチェックアウト、野沢温泉に向けて出発しました。中野から飯山を経て千曲川沿いを下り、あぁ、ついに来た、と思えるあのS字カーブを抜け、野沢温泉の街中に入っていきます。私たちの宿、ちょうちん屋は温泉街のほぼど真ん中。民宿でしたがリフト券付の宿泊プランが超お得で、おばさんたちも心温かなとてもいい宿でした。

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宿で着替え、リフト券をもらって早速ゲレンデへ向かいました。私にとっておそらく17年ぶりの野沢、そして私が初めてスキーを履いたこの長坂ゲレンデ。感慨深く雪を踏みしめました。

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長坂ゴンドラリフトに乗りました。一気に上のゲレンデを目指します。みるみるうちに長坂ゲレンデが遠ざかり、小さくなります。

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まず標高が高いため雪質がよく、「超」緩斜面の上ノ平ゲレンデで足慣らしです。同行者に初心者もいたため、ここを2本ぐらいやりました。どうやら大丈夫、ということで早速その一つ下にあるパラダイスゲレンデまで移動です。

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パラダイスゲレンデです。上の平よりも少し斜度があり、楽しくスピードを出せて快適です。これだけできるのなら次、行けるんじゃない?とばかりに初心者も一緒に次に移動しました。その先とは・・・。

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野沢名物スカイラインコースです!!
「m-takasuの、野沢でやりたいこと、その1:絶景を眺めながらスカイラインコース!!!」
今回、絶対滑りたい、と思っていたコースです。雪不足のため、数日前までは閉鎖状態でした。直前の降雪で何とかコースはオープンしましたが、当日は吹雪になるかもという予報もあり、心配していました。何せここは景色が命。尾根づたいのコースで左右に遮るものがないことによる「視界300度に開けた絶景」が売り物です。晴れでなければ、滑り甲斐がありません。晴天に感謝、雪質も最高。距離3.5km、標高差885mを堪能しながら、麓の温泉街に向かって「落ちて」いきます!!!

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麓に「落ちて」行きながら柄沢ゲレンデに降りてみると、そこは完全プライベートゲレンデ状態。ここも数日前まで閉鎖だったのでオープンしたことが知られていないのでしょうか。誰もいない中、我々だけで滑るというぜいたくを数本楽しんだ後、連絡リフトで長坂ゲレンデに戻りました。
ゴンドラ乗り場のすぐそば、「食処河廣」で昼食です。やはり昼食の定番はカツカレーです。そして・・・、
「m-takasuの、野沢でやりたいこと、その2:昼からビール!!!!」
ゲレンデ徒歩圏内お泊まりスキーならではの楽しみ、と言えばこれしかないです!!!! この幸せ、何年ぶりだろう・・・。

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昼食後は毛無山山頂を目指してみました。やまびこゲレンデを何本かやったのですが・・・曇ってくるは、新雪に足を取られて滑りにくいは、コブはできてるはで、快適とは言えない状態で少しがっかりでした。結局この日はその後チャレンジコース、ユートピアBを経て下へ降りてきました。

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日も傾き始めたため、早めに長坂ゲレンデへ戻り、宿へ。タオルを持って温泉街へ繰り出します。

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「m-takasuの、野沢でやりたいこと、その3:外湯巡り、何よりも「大湯」!!!」
目指したのは「大湯」です。やはり野沢に来たら、ここに行かねば。ただ、夕方はやはりみんな考えることは一緒、大混雑です。芋洗い状態の中、ようやく脱衣ロッカーを確保し、服を脱いで体を洗い、湯に浸かります。ここに入るのは本当に久しぶり。もしかしたら、平成の大湯に建て替えられてから入るのは初めて!? 脱衣場と浴室が一体になっているタイプで、これだけ混み合っていると脱衣場の床はびしょ濡れ。外湯に行く時は靴下は履いていかない方がいいと思います。
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「m-takasuの、野沢でやりたいこと、その4:風呂上がりに温泉街の飲み屋で一杯!!!」
夢でした。ということで大湯前のレストラン&バー「火祭り」に入りました。洒落たバーです。で、中の客たちは・・・私たち以外、全員外国人!!でした。オーダーを取りに来る店員さんも外国人。野沢温泉、ここはどこの国? と思うぐらいホントに外国人が多いんです。外国人率は3割から4割では!? ゴンドラ乗り場前でレンタルボードを借りにいっている仲間を待つ間、私の耳に入ってきた近くの人の会話ははすべて英語。日本語はnothingでした。店内で飲んでいた外国人は、大画面テレビでやっている大相撲中継に夢中。スポーツバーのような雰囲気です。

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この後、宿で夕食が待っています。そこで、つまみは牛すじ煮込みと漬け物程度。スキーを終えてのほっと一息感とお泊まりスキーで北信まで来た非日常感、周りを取り囲む外国人だらけのバー、というこれまた非日常感など、テンションが上がる要素だらけの中で「軽く泥酔」です(^_^;)

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十分な「非日常感」の中での楽しいひとときをバーで満喫した後、宿に戻って夕食です。これまたおいしいのなんの。ビールも進み「本格的に泥酔」です。

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酔い覚ましに食後は寒い中をお散歩。ちょっと坂を登って麻釜見物です。野沢のメインの源泉とも言える麻釜(おがま)は90度近い熱湯が毎分約500リットルも湧き出ているそうです。

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散歩で冷えた体を温めるために風呂です。今度は宿から反対方向に歩いて「十王堂の湯」に入りました。ここは2階が浴室と脱衣場になっていて、湯船は大湯よりは少し大きめでした。ここも・・・相変わらず熱い!!! 夜なのに結構混んでいて、知らない人たちと体を寄せ合って入ります。これだけ大勢の人が入っているのに湯が濁る様子はなし。掛け流しでどんどん新しい湯が入って来るからでしょうか。

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宿に戻って大爆睡、翌朝は明るくなる前に目が覚めました。2日目のスタートは十王堂よりももう少し足を伸ばした先の「秋葉の湯」で朝風呂からです。

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朝風呂に出かけた時には雪は舞っている程度だったのですが、いつの間にかドカ雪に。朝食を食べ、支度を調えているうちにこの状態。これはとてもたまらない。吹雪くかも、と思うと気が重くなりました。

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そうはいっても出かけないわけにはいかず、ダメなら早く上がろうと言い聞かせてゴンドラに乗りました。昨日と同様、上ノ平に出ましたが・・・この視界の悪さに加え、さらに足下に積もった未圧雪の雪に板がふんごんでしまい、進まない・・・。

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未圧雪の雪に少し嫌気がさして、下で滑ることに決めました。昨日プライベートゲレンデ状態だった柄沢ゲレンデに降りようと思い、スカイラインコースに回ってみました。出だしのころは一面灰色の世界だったのですが・・・、いつの間にか雲間から青空がのぞき、遠くの山並みが見え始め・・・!! すごいすごい!! きれいなんです!!! 昨日に引き続き、景色を楽しみながら滑ることができ、最高!!!! ここをもう一度滑ってみよう、と言い出す始末でした。

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残念ながら、時計の針はだんだん正午に近づいていきます。そこで私からコースをリクエスト!!! 私が初めてスキー板を履いたこの長坂ゲレンデで何本かやりたい、と提案したところ、みなさんOK。あの頃はものすごく怖かった「段々畑」が今は快適なぐらい。斜度もちょうどよくてかっ飛ばすのに最高でした。

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さて、すべての滑りを終え、帰り準備をしようと車に向かったら・・・これです(^_^;) 掘り出そうとするにも・・・冷たい!! ブラシと格闘です。

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帰り支度を完了し、出発前にひとっ風呂、とばかりに最後に宿のすぐそば「河原湯」を訪ねました。「大湯」の湯屋ほどではないかもしれませんが、なかなかしっかりとした造りでした。

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長いようでいて短かった2日間、いよいよ家を目指して出発です。それにしても・・・すごい吹雪になってしまいました。この雪は豊田飯山ICから上信越道に入ってからも続き、信州中野ICを過ぎるまで続きました。

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岡谷ジャンクション、だいぶ帰ってきました。このジャンクションに戻ってきただけで
「ああ、だいぶ帰ってきたんだな。」と思えます。
明日は仕事、気持ちが家路を急がせます。でも、安全運転(^_^;)

TRIP OF SKIINGに戻ります。

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