大分銀行ドームPart5 その2

大分スポーツ公園総合競技場 大分銀行ドーム
2015年11月20日~11月24日(船中1泊・3泊5日)
明治安田生命J2リーグ 第42節
ジュビロ磐田 2-1 大分トリニータ

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湯布院から戻りながらバスを途中下車し、堀田温泉を訪ねました。この後のことも考え、次のバスの時刻を確認してから温泉施設に向かいます。入浴料210円。小さいながらも内風呂と露天があります。市営の温泉施設には珍しく、脱衣場と浴室が分離しています。単純温泉です。

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観海寺近くの霊泉寺でバスを乗り換え、鉄輪(かんなわ)方面に向かいます。しかし鉄輪温泉には立ち寄らずに鉄輪のバスターミナルからすぐに明礬温泉方面に行くバスに乗り換えました。目指すは「明礬温泉湯の里」。バスは明礬、または地蔵湯前で下車します。古さは否めませんが、大きな露天風呂があり、別府八湯の中では珍しく白濁した硫黄臭漂うお湯を楽しめます。大人600円。硫黄泉です。

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湯の里から歩いてすぐ、前回訪れた時に心ひかれながら味わうことができなかった岡本屋の地獄蒸しプリンをいただきました。別府名物の中に必ず上がって来る逸品です。卵黄を贅沢に使った濃厚さとカラメルの苦みがよく合っています。もっとも、「濃厚」という意味だけで言うのであれば、最近は各地で濃厚なプリンが売られるようになり、そういう意味での驚きは少なかったですが、これを昔から変わらぬ「地獄蒸し」という別府ならではの製法で作り続けてきて、今も人気を保っているという意味ではすごいと思います。

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次に訪れたのは、柴石温泉です。明礬から鉄輪に戻り、亀川方面に向かうバスに乗って柴石温泉入り口で下車します。こちらもバスの本数が少ないので、次のバスの時刻を確認しておくとよいと思います。895年に醍醐天皇が、1044年に後冷泉天皇が病気療養のため御湯治に見えたと伝えられていて、こちらもこぢんまりとしていながらも露天風呂がついています。大人210円、単純温泉です。

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鉄輪に戻り、8年前の記憶と案内板を頼りに坂道を下りむし湯を目指します。2006年にリニューアルされ、私も前回2007年に一度訪れています。貸し浴衣代も含めた料金720円を払った後、まず浴室で簡単に腰回りを中心に体を洗っておきます。その後、案内のおばさんに呼ばれたら、小さな入り口をくぐってむし湯の中へ。薄暗い中にランプのような明かりが小さく灯る中、石菖が敷かれた床の上に横たわります。温泉成分の蒸気の中、たちまち体中から汗が噴き出してきます。数分くらいしたところでおばさんから声を掛けられますが、もう少しいける、ということで延長してもらい(混雑時はこうはいかないでしょう)、たっぷりと汗を流させていただきました。体に張り付いた石菖をはがした後、再び浴室へ。上がり湯をいただいた後、体を冷ましながらゆっくりと休み、外へ出ました。爽快でした。むし湯は単純温泉、浴槽はナトリウム・塩化物泉です。

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別府での宿は野上本館。どちらかというと老舗の部類に入るのかと思います。ここで第2泊目と3泊目をお世話になりました。

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宴会場もあるような和風の温泉旅館なのですが、私が泊まった部屋はツーリストルームというタイプのシングルルーム。それも、ベッドにソファ一つしかなく、窓からは明かりは入るものの外は見えず。何かフェリーの船室を思い出しました。でも、大変リーズナブルで、Wifiも利用可、風呂に入りながらただ泊まれればいいという私には、最適な部屋でした。

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食事は外で、というプランのため、宿おすすめの周辺の食事処に出向きました。宿のすぐそばの居酒屋「生一本」。冷や奴やとり天、大分名物の焼き椎茸などをメインに、生ビールをいただきます。メニューの中で心ひかれたのは「関あじ」。しかし、一品だけで「四桁」のメニュー。ちょっと腰が引けました。そこで、翌日のJ最終節で磐田が昇格を決めたら、明日もこの店に来ていただこう、と決めてこの日は宿に戻りました。

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23日(月・祝)勝負の朝が来ました。ゲームのキックオフは14時。ということで、午前中はまだ時間があるかな、と大分行きとは逆方向の亀川行き気動車に乗ります。

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10分ちょっと、駅の数で2つ3つぐらいでしょうか、終点の亀川駅で下車します。
この駅は前回来た時は、昔の舞阪駅や高塚駅のような昭和初期を思わせる木造のレトロな駅舎だったのですが、すっかり様変わりしていました。時の流れとはいえ、そして普段ここを使っている皆さんからすれば、この方が確実に便利なのでしょうが、少し寂しく思いました。

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目指すは「浜田温泉」。当時の記憶を頼りに何となく歩いて行くと、住宅街の中にこのどっしりとした感じの湯屋が姿を現しました。これ以前に使っていた湯屋は資料館に変わっていて、その真向かいに以前の雰囲気を引き継ぎながら現在の湯屋が建てられています。脱衣場と浴室がつながっているのは昔の構造を引き継いだのでしょうか。地元のおじいさんたちに混じりながら、ゆっくりと朝湯をいただきました。

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一風呂浴びて気持ちも新たに大分に向かいました。大分駅も駅ビルを含めて駅舎が新しくなり、駅前のバスターミナルも大きく変わっていました。ただ、この街のホスピタリティ、という点はいかがなものか、と前回訪問時も感じていましたが、今回も同じことを感じました。まず、コインロッカーの少なさ。そしてシャトルバス乗り場のわかりづらさ。駅から乗り場まで、ほとんど表示がありません。こんなことやってるから・・・(以下自粛)。

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大分銀行ドームに到着です。陸上競技場兼用ではありますが、全面屋根付きで器としてはよくできています。ただ、ネーミングライツの相手がコロコロ変わりすぎ・・・。

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今季を象徴する画像です。アウェー側開場待ちの行列に木村社長が現れ、並んでいる磐田サポ一人一人と握手をしながらお礼の声を掛けて回っていました。翌日が平日という状況の中で、海を越えてここに駆けつけたサポへのねぎらい・・・現場、フロント、サポが一体となってJ1復帰に向けて歩んでいることが実感できました。

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こちらにいる間はこちらのものにとことんハマっておこうと思い、昨夜に続いてのとり天と、ゴボウのスティックです。アウェー側はいつも貧弱なスタジアムグルメですが、ホーム側に足を踏み入れればいろいろ売っていました。

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その貧弱なアウェー側スタジアムグルメで、今回唯一当たりだと思ったのはこれ、団子汁。大分名物といわれながらその名前から正体がどんなものかよくわからず、今までパスしてきましたが、今回は試してみようと思いました。団子汁と言いながら本当のお団子が入っているのではなく、幅広の平らな麺が入っていました。(麺だけで言うなら、きしめんやほうとうとどう違うかと言われれば・・・。)ちょっと七味を入れすぎてしまいましたが、おいしくいただきました。

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心の中では何とかなるのでは、福岡よりもうちの方が圧倒的に有利だ、と思いながらも、どこか安心しきれない気分の中でのキックオフです。

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伊野波が先制弾でした。この時は大きく昇格に近づいた、と確信しました。しかしその後、なかなか追加点が取れません。また、福岡が大きくリードをしているという情報も携帯から入ってきて、心中穏やかではありませんでした。そして後半終了間際に警戒していたパウリーニョの同点ゴール・・・。いすにどっかりと崩れるしかありませんでした。

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「タイムアップの笛が吹かれるまでは何があるかわからない」・・・と頭では思いながらも現実的にはそれは無理だろう、とアディショナルタイムに入ってからの再キックオフをあきらめムードで見つめていました。しかし、選手たちはあきらめていませんでした。キックオフから左サイドに送られたボールはあっという間にクロスとして折り返され、ゴール前に。小林祐希の放ったシュートは・・・何とゴールキーパーの手を弾きながらネットを揺らしたのです!! 私は一瞬、何が起きているのか理解できず、喜びの声を上げるのが一瞬遅れてしまいました。

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タイムアップの後、歓喜に揺れるゴール裏です!!!

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名波浩監督の胴上げ。シーズン終盤の父親の訃報を胸にしまい、気丈に指揮を執り続けた監督の晴れ姿に心打たれました。

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心が平静を取り戻すのに結構時間がかかりました。しかし縮み上がった胃はなかなか元に戻りません。体を芯からリラックスした状態に戻すには温泉しかない、とばかり、シャトルバスで大分駅に戻った後、直接別府まで戻るのではなく、西別府で下車して浜脇温泉に寄ってみました。ここは市営温泉の中でも深夜1時まで営業している宵っ張り温泉です。地元のオジサンたちに混じって脱衣場から一段下がったところにある浴槽へ。建物は公民館のような公共施設の一角にあって新しいのですが、ここもシャワー等はなし。お湯を湯船からくみ出して体を洗って入ります。ちょうどよい湯加減。縮み上がった心と胃を伸ばします。100円、単純温泉です。

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別府の宿に戻り、よし、関あじだ、とばかりに昨日の生一本を目指します。しかし・・・何と休み。休日翌日だからでしょうか。残念です。では、別の居酒屋で関あじを、と思って別府丸万という居酒屋に入ったのですが・・・ここは鶏料理が専門のよう。何と刺身類はメニューになし。ということで、関さば・関あじはあきらめて、鶏を食らって祝杯となりました。画像はとり天とせせりポン酢です。美味で、祝杯も進みました。

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たっぷりお酒をいただき、宿に戻って爆睡。翌朝宿で朝風呂を浴びて朝食をいただいた後、チェックアウト。24日(火)、別府最後の半日が始まりました。
この日は今まで行きたくていけなかった別府海浜砂湯に朝一番で入りに行きました。竹瓦温泉にも砂湯があるのですが、やはりここのよさは別府湾を眺めながら入れる開放感。浴衣に着替えて砂の上に横たわり、砂かけのおばさんに砂をかけてもらいます。砂は一度温泉水に浸してあって、たっぷりと湯を含んでいます。ずっしりとした重みとしみこんでいる湯の温かさにカラダが包まれ、額からじわじわと汗が。上だけでなく、腰のあたりも下からじわじわ。15分ぐらいでしょうか、この感覚に身を任せた後、砂だらけになった浴衣を返してシャワーを浴び、上がり湯をいただきます。心からリラックスできました。

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〆はやはり鉄輪で、ということで、ゆっくり入れるきれいな立ち寄り湯、夢たまて筥にしました。隣にあるホテル風月 HAMMONDの外湯で、宿泊客以外は立ち寄り湯として520円で入ることができます。ワンコイン+アルファ程度なのにサウナや寝湯、バイブラバス、箱むし湯など様々なタイプの温泉があって、別府最後の湯を満喫することができました。塩化物泉です。

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旅のすべてが終わりました。駅に戻り帰りの電車を待ちながら駅の看板を見て、旅の余韻に浸ります。

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小倉までは特急ソニックでした。帰りの手段として飛行機とJRで悩んだのですが、JRと比べると飛行機があまりお得ではないということと、帰りの時間が遅く、中部国際発の名鉄の最終が豊橋発のJR最終に間に合うかが微妙だったことからJRに決めました。旅の終わりを惜しみながら車窓から見える九州の景色を楽しみます。

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小倉からは名古屋まで一気にのぞみです。本当に速いです。タブレットでネットにいろいろアクセスしているうちに、あっという間に広島、岡山、新大阪と過ぎていきます。
5日間も家を離れ、職場も離れ、このままではいけない、という気持ちがふつふつと心の中に湧いてきました。何はともあれ、お休みをいただけた職場の皆さんに感謝です。

〈”TRIP TO THE STADUIM”に戻ります。〉

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