GERMANY 2006 Part2
 ドイツへ着いての「2日目」。この日は今回のツアーで唯一、終日フリーの日です。この日をいかに過ごすかについてはいろいろ考えてきました。当初はライン川を船で下ってみようかとか考えましたが、観光なんて歳とってからでもできるではないか、ということでボツ。次にライン川沿いに走る鉄道を選んでボンのG-JUMPに行ってみようか、とも考えましたが、結局断念。左の画像はSHOCHANのレポートにもありましたが、一応朝方行ってみたフランクフルト・アム・マイン国際空港地下の、長距離列車専用駅のホームの様子です。結局ローカル線のホームに移り、まずはとなりのFrankfurt am Main Stadion駅を目指すことにしました。
 Frankfurt am Main Stadion駅から歩いて数分、Wald stadionに到着です。ネーミングライツの関係でブンデスリーガでは「コメルツバンク・シュタディオン」と呼ばれるはずなのですが、これらの呼称をFIFAが認めず、W杯期間中は「FIFAワールドカップスタジアム・フランクフルト」として呼ばれるとのこと。駅からは森の中の小径を歩いていきます。詳しくは「TRIP TO THE STADIUM」の方に書きましたのでそちらをご覧ください。
 周りに散らばるゴミなどが前日のイングランドVSパラグアイ戦の「戦跡」であることを伝えていました。
 当然ながらWald stadionの中には入ることはできません。隙間から少しだけピッチが見えましたが、それは仕方のないこと。昨日ここで行われた戦い、そしてこの先ここで行われる戦いを思い浮かべてスタジアムを後にしました。
 再び駅に戻り、Sバーンで都心を目指します。Frankfurt am Main Hbf(中央駅)で下車します。Frankは「フランク族」、furtは「浅瀬」、am Mainは「マイン川の」という意味とのこと。地名の由来の詳しい歴史的経緯はカール大帝の過去までさかのぼる様子で、詳しく正確に記述する自信がないので、申し訳なく自分で調べてください・・・。
 フランクフルトの中央駅から外に出ます。建築的なことはよくわからないけれど、重厚な造りです。日本でこういう重厚な造りの駅って私の思い出せる範囲では「東京駅」(丸の内方面)ぐらいかな・・・。個人的には昔の名古屋駅もいい感じに思ったけれど、もう今は面影もないし・・・。日本の駅ってどうしてああも味気ないのでしょう・・・。
 上の写真の駅前に立ち、駅から正面のカイザー通り方向を見た画像です。(つまり、「まわれ右」した感じ。)古めかしいビルや市電の駅などもあり、雑然としていて、ある意味「懐かしさ」が感じられます。昔の名古屋や豊橋、浜松などの地方都市の駅前の雰囲気を感じつつ、そこは欧州の金融の中心都市の風格も感じる、不思議な空間です。
 夜になると怪しい通りと化すカイザー通りを進むと(昼間は全然問題ないです。)、道路の脇にゲーテ像を発見。一方でそのすぐそばにはユーロを取り扱う欧州連合の中央銀行(なのかな)としての欧州中央銀行の高層ビルがそびえ立ちます。フランクフルトの昔と今、歴史を感じさせます。
 パリのオペラ座をモデルに建てられた旧オペラ座跡です。第2次大戦の爆撃で破壊されましたが、その後市民の献金で再建されたそうです。
 ハウプトヴァッフェからの風景です。W杯期間中ということだからでしょうか。ビルに巨大なアディダスの広告が掲げられていました。この時は、なぜこの中に日本の10番を含めないのだ?と思いましたが・・・その理由はその翌日を含めた数日後の日本代表のゲームではっきりすることになります。
 ゲーテハウス。ゲーテの生家を有料で公開しています。入り口で日本語の解説を聞くことができるプレーヤーを貸してくれます。イヤホンを耳にはめ、それを聞きながら部屋を回ると、幼少の頃からのゲーテの生活が見えてくるような気がします。
 旧市街のレーマー広場です。正面は旧市庁舎の「レーマー」。建物の2階にはかつて神聖ローマ帝国皇帝の戴冠の祝宴を行った部屋が残っているとか。この画像は午後の早い時間に撮影しましたが、昨夜ここで大騒ぎしたと思われるイングランドサポが起き出した頃で、余韻に浸っているようでした。
 レーマー広場からマイン川方向に歩いていくと、にぎやかなゲートが見えてきました。河畔で「FAN FESTA FRANKFURT」というイベントをやっていました。飲食店やオフィシャルグッズを売るショップが屋台を出していて、みなさん、ビールを飲みながらくつろいでいました。しかしここの最大の売りは、川中央に置かれた大画面を使用してのパブリックビューイングでしょう。(後述します。)
 「FAN FESTA」の会場内にあるフットサルコートで少年たちがボールを蹴っていました。イングランドユニを着た少年やドイツ人ぽい少年などが混じっていて、おそらく即席でできたチームではないかと思われます。楽しそうでした。この中から未来のベッカムやバラックが出てくるのでしょうか?
 ホテルでバイキングの朝食をしっかり食べたため、なかなかおなかが空きません。そこで昼飯は抜きにしましたが、暑いのでとりあえずビールです。マイン川の川岸に腰掛けて飲みました。ちなみにプラスチック製のカップに入れてくれますが、「Large」と言ったら、これまたどでかい入れ物に入ってきました。ま、のどが渇いていたのでいいのですが。カップを返したらお金が返ってきました。(2ユーロだったかな?)
 「FAN FESTA」会場のすぐとなりのアパートです。ベランダにドイツ国旗やオーストラリア国旗、セルビアモンテネグロ国旗など、いろいろな旗を掲げています。サポートする国をはっきりと意思表示する・・・国境を接していて、いろんな国の人たちが行き来する欧州ではだれもが自然とこういう気持ちになるのでしょうか。一方日本人は・・・?やはり国境を接していない島国だと少し考え方も異なってくるのかも知れません。
 みなさん、ベランダにいすを持ち出してビールを片手に「FAN FESTA」会場に設置された大画面に映し出されるパブリックビューイングを見て楽しんでいました。
 この人たちは別に「競艇」を見ているわけではありません。(笑)「FAN FESTA」内のパブリックビューイングです。無料ですが、この一角だけはしっかりと周りから区切られ、そこに入るにあたっては手荷物検査が行われます。みなさん、丸腰になった上で楽しく盛り上がりましょう、ということでしょうか。エリア内にはビールや飲み物、ホットドッグなどを売る屋台、そして仮設スタンドも設けられ、スタジアムと同じ雰囲気で楽しめます。
 当然中継している国のサポが集結しますが、地元のドイツ人、この日は試合がない他国のサポなども入って、いいプレーには拍手、ミスにはため息が周辺を包みます。
 私が最初に入った時は、オランダとセルビア・モンテネグロの試合が行われていました。オランダのゴールに沸く仮設スタンドです。
 あまりにいい雰囲気で、スタジアムで生観戦をしているような気分になれましたが・・・ただつらかったのは、日差しが強く、暑かったことと、飲み物を買いに行けなかったこと。(自由席なので、買いに行っているとその間にだれかに席を取られてしまいそう。何かを置いておくと持って行かれてしまいそうだし・・・。)
 その後はイランvsメキシコと、合わせて2試合、仮設スタンドで観戦しました。さすがに小腹が空いたので、屋台でホットドッグです。ソーセージが食べかけのように見えますが、長いソーセージを途中で折って、2段にして挟んでいます。ジューシーでした。
 夕方(といっても20時過ぎ)のレーマー広場です。大勢のイングランドサポが集結して、雄叫びを上げていました。手前の噴水の中央にある銅像に一人のイングランドサポーターがよじ登って、イングランド国旗を背負わせていました。勝利すると橋から川に飛び込む人がいる国(地方?)もあれば、銅像によじ登る人がいる国もある・・・いろいろです。
 帰り道、ハウプトヴァッフェそばのデパートで気勢を上げるイランサポです。メキシコに負けたのにこんなに元気。また、この集団はメキシコサポとも接触したのですが、険悪な雰囲気になることもなく、双方大声で盛り上がっていました。町の至るところで見られるにぎやかさ、W杯開催中ならではの欧州の光景です。4年前の日本は・・・W杯は開催していたけれど、「スタジアムだけで」W杯をやっていたかな、と今思えば思います。ここドイツでは?・・・スタジアムだけでなく、街全体、国全体でW杯をやっていた、という感じでしょうか。
 ソーセージなどが続いていたので夕食は何かパンチが効いている味の食べ物が食べたくなり、中央駅の構内にあるアジア料理店に入ってみました。メニューにあったグリーンカレーを頼みました。ご飯にかけてくれるかな、と思っていたら、私の英語がうまく通じなかったのか、なぜか焼きそばのようなものの上にカレーをかけられてしまいました・・・。でも、グリーンカレーはまずまずのおいしさ。汗をかきながらビールです。