ドイツブンデスリーガ観戦ルポ
平成17年度中にLPとして,3日間の休みをもらいました。そこで,日本代表が6月に試合をする会場に行ってみたいと思い,ならば,1997年にトヨタカップを制したボルシア・ドルトムントの試合にしようと考えました。
その後,旅行会社と交渉し,何とかブンデスリーガ観戦(しかも2試合)できるまでになり,当日を楽しみにしてきました。それでは,ブンデスリーガ観戦ルポを始めたいと思います。
ドイツブンデスリーガ観戦ルポ(1)
ボルシア・ドルトムント対ベルダー・ブレーメン(15:30キックオフ,雨のち曇り)
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(選手入場) |
ドルトムントは,ドイツ代表のメッツェルダーやケール,チェコ代表ロシツキー,コラーなどを抱えるチームですが,今季は7位とやや停滞しています。
一方のブレーメンはチャンピオンズリーグ1次リーグを突破し,決勝トーナメントに出場,現在もリーグ3位と好調をキープしている強豪です。主力FWクローゼは,負傷のため欠場となりましたが,ボロウスキ,オボモイエラなどのドイツ代表がいます。 |
試合は,両チームともショートパスをつないで攻める形をとっていたように思います。もっとフィジカル勝負でガチガチにくるのかなと思っていた自分にはちょっと印象が違いましたが,ドルトムントの中盤がスルスルッと上がってシュートを撃とうとする態勢をつくるあたりは,ちょっと前のジュビロに似た感じでした。
前半は,ブレーメンがサイドアタックをうまく使い,何度か決定機をつくりましたが,最後のディフェンス(GKを含む)でしのぐ感じで進みました。 |
(キックオフの瞬間) |
一方,ドルトムントは,中央突破を試みるものの,オフサイドラインにかかるという状況に,サポーターには非常にフラストレーションのたまる内容でした。
28分に,ブレーメンが先制します。ドルトムントのDF2人がボールを保持している相手FWに向かっていったところ,そのFWはさくっとボールをもう1人の相手FWにパスしました。パスを受けたFWはフリーの状態でしたが,急に来た横パスのため,難しい体勢からシュートを撃つことになりましたが,力強いキックでシュートしたところにフィジカルの強さを感じました。実は、これがクロアチアのFWクラスニッチということを後で知りました。要注意です。消えたかと思うといつのまにかいる、というかシュート態勢をつくっているという意味で、うまいです。
芝が短めで,スリッピーな印象だっただけに(日本代表選手が当地ですべる,こけることのないことを願うばかりです)やはり,ひと味違うと思わせるプレーでした。
その後,ドルトムントも決定機をつくりますが,ポストにはじかれたり,オフサイドラインにかかったりで思うようにはいきませんでした。しかし,1対0で終わり,この調子で行けば後半は,体力に勝る(印象のあった)ドルトムントに有利だろうという感じでした。 |
(このピッチはスリッピー。)
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後半が始まりましたが,ドルトムントの攻撃が思うようにいきません。ブレーメンも疲れてくるだろうと思っていたのですが,まったくそんなそぶりは見せません。90分をフルに戦うだけのタフネスぶりがドイツサッカーの真骨頂ではないかと思いました。
自分には,サポーターは熱いけれど,試合はどこか単調というイメージのあったブンデスリーガでしたが,実際に見てドイツ人の合理性というか(このピッチはスリッピーです)
堅実さをかいま見た気がしました。
さすがワールドカップで3回優勝しているだけの国だと今更ながら思うのでした。 |
人が変わってもやろうとしていることは変わらない,戦術が浸透していることや選手層の厚さが両チームからうかがえました。双方共にチャンスは作るものの後一歩及びませんでした。
いつのまにか,本当にドルトムントを応援し,ゴールチャンスには隣のドイツ人より速く立ってしまっていました。
しかし,だんだん時間がたつに連れ,ドルトムントがいっぱいいっぱいになり,最後は押される場面が多かったように思います。
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(ブレーメンの選手のクロス) |
(選手のアップがとれないのは残念) |
試合はそのまま1対0でしたが,順位の差がそのまま出た感じでした。
ドルトムントが負けたのは残念でしたが,それ以上にブレーメンがいいサッカーをした印象でした。リーグ3位は実力だと感じたものです。
選手の持つキックの力強さ,すべることのない足腰の柔らかさ,フルに戦うスタミナの豊かさに驚きを感じつつ,スタジアムを後にします。 |
J−SPORTSでブンデスリーガを中継しているので,よほどテレビ中継を見た人の方が試合について話せると思いますが,おつきあい下さいましてありがとうございました。 |