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旅の2日目が始まります。この日は磐田のゲームもありますが、ナイトゲームのため、14時ぐらいまではじっくり時間を掛けられます。この日は長崎に来たら、行かねばならない、そんな場所を巡る1日と決めました。早速電停の駅に向かい、目指す場所に向かいます。 |
路面電車を大学病院電停で下車し、少し歩くと、その姿が見えてきました。山王神社二の鳥居です。しかし、見てのとおり、異様な様相です。片足しかありません。この鳥居が片足になったのは1945年。でもその後、この鳥居は二本足に戻されないまま、今もここにあります。なぜ一本足になったのか、そしてなぜ二本足に戻されないのか、それはこの鳥居が「歴史の生き証人だからです。 |
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鳥居のすぐ脇に、もう片方の足などが倒れて残されています。この鳥居が一本足になったのは1945年8月9日。アメリカ軍によって長崎市に投下された原子爆弾の爆風で吹き飛ばされたからです。爆心地から800m、それは恐るべき熱と風圧だったことでしょう。神社の社殿も吹き飛ばされました。この鳥居と、神社境内にあり、生き残った「被爆クスノキ」が原爆の惨禍を今に伝えています。神社に世界平和を願って参拝してきました。 |
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山王神社から長崎大学医学部附属病院の横を抜けて爆心地方面に向かいました。そして展望台から松山町方面を臨みました。緑に包まれた公園の向こうにビルが林立する現在の長崎市松山町ですが、展望台には1945年当時の同じ場所の写真も・・・。山の形を見ても、確かに同じ場所です。いかに原子爆弾が一瞬にしてこの街のすべてを吹き飛ばし、焼き尽くしたかを物語っています。 |
長崎市原爆資料館を訪ねました。今回の長崎訪問の私の一番の目的地です。大学4年生の時、そして就職して1年目の職場の旅行の時も訪ねましたが、その時は古い建物で、展示室も小さかったように記憶しています。新しくなって、そして展示も充実した様子を見に行きたい、そう思い、入口をくぐりました。 |
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館内の撮影はフラッシュや携帯電話によるものを除けば寛大でした。長崎投下にいたる経緯や原爆のむごさを伝えるものが、それぞれのエリアごとにテーマをもって展示されていて、大変見やすく、わかりやすく、またいろいろなことを考えさせられました。広島に行った時も、そして沖縄で摩文仁を訪ねた時もそうでしたが、人間が人間でなくなった時、どんなことが起きるのか、それを食い止めるために私たちはどうすべきなのか・・・展示物が語りかけているようでした。
これはただのガラス瓶です。でも、融けて飴のように曲がっている様から、私たちにいろいろなことを伝えてくれている、そんな気がしました。 |
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(追悼施設のため、内部撮影禁止)を訪ね平和について祈った後、爆心地に向かいました。
ここの上空約500mで米軍機B29「ボックスカー」から投下された原子爆弾「ファットマン」が炸裂し、一瞬にして一つの街を廃墟に変えました。私が訪れた日は晴天で、上空には澄みきった青空が広がっていました。しかし1945年8月9日、ここは地獄だったのだ、そう思うと何とも言えない気持ちになりました。
この公園はじめ資料館にも多くの外国人の姿が見られました。彼らはこのことをどうとらえ、母国に帰ったらどう伝えていくのか、そんなことも気になりました。 |
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平和公園に着きました。資料館、爆心地、そして平和公園とすべて隣接するように並んでいます。 |
8月9日、テレビ放送で必ず取り上げられる像です。右手は空からの原爆の脅威を、水平に伸ばした左手は平和を表しているそうです。 |
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浦上天主堂を訪ねました。原爆で破壊された後、再建され、現在はきれいに改修されています。ローマ法王も訪れた立派な教会です。 |
爆心地の公園の脇には川が流れています。しかしその川のそばに被爆当時の地層が現れているところがあり、様々ながれきを見ることができました。 |
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被爆時の地層が見られる場所のそばを流れる川です。爆弾が投下された直後は水を求める被爆者たちが折り重なるように倒れ、亡くなっていった場所だと伝えられています。 |
平和公園の丘の脇には今でも防空壕が残されていました。 |
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これだけのものを観た後に食事、というのも何なのですが、朝から歩き続けてお腹が空きました。ネットで目をつけていた原爆資料館近くでちゃんぽんをいただける店ということで、寶来軒別館を訪ねました。休日のお昼時ですが、10分程度の待ち時間で入ることができました。 |
今回の長崎遠征で3回ほどちゃんぽんをいただきましたが、私的にはここが一番しっくりきた、そんな味でした。
魚介をメインとした旨味がしっかりしみ出たスープとあっさりと炒められた肉・野菜がとてもおいしく、風味たっぷりの麺とうまく絡んでおいしくいただけました。
のども渇いていたので、ビールもいただきながら棒々鶏も食べました。柔らかくジューシーで、ごまだれも濃厚、美味でした。 |
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