秋葉山本宮秋葉神社

 寒くなる前にカブで出かけたいという思いはありましたが、仕事が忙しくてなかなかそれが叶わず、暮れの多忙期に入ってしまいました。それでも何とか仕事にめどがついたので、北へ向かうことにしました。行き先は秋葉山本宮秋葉神社。家を新築して間もなく1年になるにもかかわらず、一度もきちんとお詣りできていませんでした。そこで、防火安全、そして健康安全を祈願しに、行くことにしました。カブで行くパワースポットをめぐる旅、第2弾です。

実施日時:2010年12月19日
行き先:静岡県浜松市天竜区春野町 秋葉山本宮秋葉神社上社・下社
 秋葉山を目指し、北に向かって出発です。環状線から国道152号浜北バイパスを北上します。浜北は浜松市に合併するまでは仕事でもよく訪れていて、研修のために1ヶ月通ったこともある街ですが、しばらく来ないうちにいろいろ変わっているところがありました。152号バイパスの終点の遠鉄とぶつかるところ、高架化工事が進んでいることに驚きました。赤佐小の北側には第二東名の高架が。しばらく来ないうちに景色が変わってしまっていることにビックリです。
 天竜区に入り、鹿島橋を渡ります。山並みが迫り、天竜川の流れに深さと激しさが感じられるようになると、そこは北遠の入り口。二輪では未体験のゾーンに突入です。
 二俣の街を抜け、152号山東交差点にやってきました。龍山方面から上がる上社と気田川沿いにある下社への分かれ道です。どちらに先に参拝するのが正しいのかはいろいろ調べましたがわかりませんでした。しかし日の入りが早い時期ということもあり、今回の第一目的地を上社として、時間を見て下社に行くかを判断するということにし、ここでは左折を選びました。
 天竜川を左に見ながら152号を北上します。休憩がてら船明ダムに立ち寄りました。ここを過ぎたあたりからどうも顔に当たる風の体感温度が下がったような気がしました。革ジャンの下にかなり厚着していったため、この時点では寒さを感じませんでしたが、一日走り続けて帰った後、家に着いてからふとんにもぐり込んでもなかなか体が温まらず、かなり冷え切っていることに気づきました。それぐらい外気は冷えていたようです。
 龍山に入る手前あたりで秋葉山に上がる林道の入り口の標識が出てきました。右手には巨大な常夜灯。ここが登り口だということがよくわかります。右折して常夜灯の間を抜け、真っ赤な橋を渡ります。
 152号から右折したあたりはまだ広い道だったのですが、やがて民家の間を抜ける細い道へと変わり、ついには車で来ていたら対向車とすれ違うのがなかなか難儀なぐらいの細い道へと変わりました。道の両側はひたすらの檜林。もちろんガードレールはなし。そして3速で昇るのがやっとのぐらいの急坂も登場。とても夜中には一人で来られそうもない寂しさの中、不安になりながらアクセルを開きました。時折現れる「あと○km」の表示に何とか先に進む勇気をもらいながら、登り続けました。
 標識に励まされながら何とか登り続け、ついに駐車場に到着です。バスも停められるぐらいの(一応、遠鉄の臨時バス停があった。でもあの細い道を上ってくるのだろうか!?)広い駐車場だったが、先日の火祭りや正月などは満車になってしまうのでしょう。第2駐車場もあるようでしたが、ここから2kmぐらい歩いたところとのこと。それは厳しい・・・。この日は空いていましたが、常に5台以上の車が停まっていて、常に出ていったり入ってきたりを繰り返していました。やはり全国の秋葉信仰の頂点だけあります。浜松ナンバーだけでなく、愛知方面などのナンバーの車も多く出入りしていました。
 本殿のある山頂まで参道を進みます。常夜灯の間の石段を進んでいきます。
 参道を進むと神門(と書いてありました。)が現れます。1943年に上社全体が火災に遭い(火防の神様なのに?)、一部を除いて建物は焼失してしまって1986年に再び造られたということなので、この建物もその時期に造られたものと考えられます。そのため、あまり古いという感じはしませんが、様々な彫刻が施され、威厳ある建物となっています。
 ジュビロ君たちの巨大絵馬が飾られた神楽殿です。磐田の選手や監督がシーズン前にこの秋葉神社で必勝祈願をする光景がよくテレビや新聞などで報道されます。そういう意味でも、磐田とのつながりが強い神社でもあります。
 頂上にある拝殿(本殿? )です。昨年新築したわが家の防火と健康安全などを祈願しました。ガラス張りの内部ではご祈祷が行われていました。
 本殿前から下界を臨みます。本当に高いところへ登ってきたんだな、ということが実感できます。今見ているのは天竜川河口方面ですが、晴れていればアクトタワーや浜名湖も見えるとのことです。
 参拝後、下山を始めました。下山には龍山方面の林道を使うよう、案内板に書かれていたことと、往路の林道の交通量が多かったこともあり、そちらに回りました。確かに対向車は一台もありませんでした。ただ、落ち葉が道路上に浮いていたり、所々で湧き水が路上に流れ出ていて凍結が心配されたりと少々心配な道でもありました。
 時折木々の間から見える秋葉ダムのダム湖がものすごく下に見え、改めてこの山の高さを感じ、怖くなるぐらいでした。何とか林道から秋葉ダムにつながる県道へと出てきてホッと一息です。
 秋葉ダムまで下りてきました。このダムは下流の船明ダムと違って険しさ、山深さを感じます。ダムを渡り、152号に出るために対岸のトンネルに入ります。152との交差点はトンネルの中。険しい山中にいるんだな、ということを実感します。
 まだ陽も高かったので、下社に向かうことにしました。途中で152号から分かれて川沿いに進み、下社の前に出る県道もあったのですが、どんな道かよくわからなかったので、一度山東まで出て、そこから362号へ入って下社に向かいました。(今思えば、遠回りをしてしまったな、と思います。)362号を進んでいくと、建設途中で工事中止となり放置された国鉄佐久間線の跡に出会いました。この先、盛り土になっているところを進むとトンネルや駅の用地、既に完成してた高架なども残されているようです。こういうのってどこかノスタルジーを感じてしまいます。開通していたとしても大赤字路線だったのでしょうが、もしできていたらどんなだったのだろうか、と思わずにはいられません。
 362号から下社方面へ入るところです。左折し、気田川を越えてオートキャンプ場があるあたりにバイクを停めます。
 下社前です。何年か前、現在は兵庫県に移っていった同業のTさんとバーベキューをしに来たり、20代の頃、職場の組合の用事で後ろに写っている「門前屋旅館」に宿泊したことなどを思い出し、懐かしくなりました。(門前屋の中をのぞいてみましたが、当時とあまり変わっていない様子。ますます懐かしくなりました。)
 門前屋旅館の奥が下社です。上社と同じくちゃんと社務所があり、お札を売っていたり、祈祷を受け付けたりしていました。私がお詣りしたときもどこかのご家族でしょうか、中でご祈祷を受けていました。
 下社での参拝を終え、本日の目的は全て達成。とはいえ、ここはまだ春野、北遠の山中。気をつけて事故なく帰らなければなりません。来たときとほぼ同じルートを通り、サンストリートなどで休憩を取りながら何とか日没ぐらいまでに帰ってきました。本日の移動距離、153.9km。体、冷え切りました・・・。