埼玉スタジアム2002

  「アウェーを感じる3大スタジアム」として私が勝手に決めているのが、カシマ、仙台、そして駒場です。でも、このうち私が体験できているのは、カシマスタジアム(2001年チャンピオンシップ)のみ。残りの2つの雰囲気も是非体験したいと思っているのですが、仙台、そして駒場はここ数年、J1のリーグ戦では使われなくなってしまいました。どちらも同一県内に収容人数の大きなW杯スタジアムがあり、チケットがよく売れる磐田戦はそちらを会場に使用して大勢の客を集め、収益を上げたいという主催者側の考えがあるからでしょう。「営業」ということを考えれば、これはこれで仕方ありません。ということで、その2つでは磐田のリーグ戦を見ることはできませんが、代わりとして今年はまず春に宮城スタジアムを訪れ、夏には埼玉スタジアム2002を訪問することにしました。
 浦和のホームゲームは数年前、中立地国立で開催されたときに見に行ったことがありますが、敵地に乗り込むのは初めて。緊張しつつ、わくわくしつつ、この日を迎えたのですが・・・2003年の夏の代名詞ともなってしまった「長雨」により、後々語り草になるであろう大変な遠征になってしまいました。
 安い料金でなるべく多くアウェー観戦を、と考え、18きっぷを購入し普通・快速電車での遠征を計画していました。しかし前日から東海道本線が熱海近辺で不通になるなど、雰囲気が怪しくなります。ただし未明にはそれは解除され、天気も回復傾向と報道されていたのですが・・・東海道本線も、東に向かうにつれて「雨のための徐行」が多くなり、不安度アップ。そしてついに興津駅で30分間の運転見合わせ、ということになってしまいました。その後も函南以東が不通となり、東海道本線で東京へ向かうことができなくなりました。新幹線で「ワープ」することも考えましたが、御殿場線で不通区間を迂回することに。徐行運転で単線の御殿場線ということで、またまた時間がかかってしまい、東京着はすでに夕方。京浜東北線、地下鉄南北線・埼玉高速鉄道を乗り継いでスタジアムに着いたときは、すでにキックオフ1時間前となっていました。
 試合終了後もトラブルは続きました。雨はやみつつあるというのに、東海道本線の不通は解除されず、帰りの足として用意していた快速「ムーンライトながら」が運休となってしまったのです。ながら以外にも寝台特急などすべての夜行列車が運休となり、我々と同じく「難民」と化した人たちが東京駅のコンコースで困惑する様子が見られました。何とかカプセルホテルで夜を明かし、次の日に帰ってきました。これで試合に勝っていれば、また心持ちも違ったのでしょうが、あの内容・結果では・・・。でも、立て直してくると信じて次節もスタジアムに向かいます。

旅行日 2003年8月16日〜2003年8月17日(結果として1泊2日)
観戦スタジアム 埼玉スタジアム2002
観戦試合 ジュビロ磐田vs浦和レッドダイヤモンズ
利用交通機関 往路:
浜松からJR東海道本線で沼津まで。沼津から国府津まで御殿場線。国府津から再び東海道本線で東京へ。東京から京浜東北線で王子まで。王子から営団地下鉄南北線・埼玉高速鉄道で浦和美園へ。
復路:
往路と同様の路線で東京まで。ムーンライトながら運休を確認後中央線で新宿へ。新宿にて宿泊。
翌朝新宿駅から湘南新宿ライナーで二宮、国府津、沼津で乗り換え、東海道本線で浜松まで。
往路、復路とも「青春18きっぷ」利用のため、普通・快速電車利用だが、往路の浜松・小田原間のみ東海道新幹線利用。
浜松発熱海行き普通電車。しかし東に向かうにつれて徐行運転が多くなり、ついには興津駅で30分間の「運転見合わせ」になってしまいました。そして車内には「函南で折り返し運転」のアナウンスが・・・。
東へ向かえないため、沼津駅で御殿場線に乗り換えることを決断しました。御殿場線は「運転見合わせ」区間がないこと、18きっぷは新幹線を利用する場合、特急料金に加えて運賃も必要であることからそう判断しましたが、万一キックオフに間に合っていなかったら・・・と今思うと、時間はかかっても無事国府津についてよかったな、と思います。
国府津から再び東海道本線で東京へ。御殿場線が単線の上、大雨のため徐行運転だったことを思うと、ものすごいスピードで一気に東へ向かいます。
夕方17時前、東京駅に到着。都内で道草を食ってる暇はなく、取り急ぎ京浜東北線で王子へ向かいます。
王子駅で営団地下鉄南北線に乗り換え。途中から埼玉高速鉄道に乗り入れ、最寄り駅の浦和美園へ直結します。
終点浦和美園駅で降り、「埼玉スタジアム2002方面」の表示に沿って、スタジアムに向かいます。赤い服装の多さから「アウェー」を感じます。
磐田ではスタジアム外の売店をあまり見かけませんが、よそでは結構スタジアム外にテキ屋さんの屋台が出ています。(磐田もエコパ開催の時は結構出ている。)で、得てして外の売店の方がうまいものが多いのですが・・・。埼玉もそうでした。外のテキ屋さんの方が焼きそばは大盛りだし、アツアツのものが多いです。これはカルビの串焼き。(でも、後で埼玉が豚肉の産地だと知って、同じ店の豚バラの串焼きにしておけばよかったと後悔することになります。)
スタジアムに入ってからも売店で「うまいものめぐり」。うーん・・・種類が少ない・・・。その中でこれはユニークだな、と思った「春巻きご飯」。春巻きの中にチキンライスが入っています。アツアツならいっそうおいしく食べられたことでしょう。
黒豚弁当。まずまずのお味です。上げ底になっていて、下にはヒーターのようなものが入っています。ひもを引っ張ると温かくなる仕組みになっています。
腹ごしらえも済んで、試合に集中です。残念ながらゴール裏は屋根がありません。ポンチョを着ての観戦です。いつぞやの国立の時も感じましたが、ものすごいです。「スタンドが揺れる」というのは、こういうことを言うのでしょう。大きな屋根に反射して浦和サポの声が響きます。そして感心するのは(って、敵方に感心してどうするのだ!?)メインの指定席の人たちは、声は出していないまでも、ほぼ全員の人がちゃんと手をたたいている!!会場の一体感はこういうところから作られているのでしょう。
サッカー専用ということで、陸上競技場のスタジアムよりもピッチの近さ近く感じます。でも、おらがホームの方が近いぞ!!
ものすごい迫力の浦和サポに負けずに声を出す磐田側ゴール裏です!!
ガーン・・・。試合結果もショックでしたが、帰りの足、ムーンライトながらが運休になったのもショックでした。急遽探した新宿のカプセルホテルの一室です。本当は東海道本線沿線がよかったのですが、ターミナル駅周辺の方がカプセルホテルなどの宿泊施設が多いだろうと考え、新宿に出ました。(新宿からは「湘南新宿ライン」という新宿発の東海道本線が出ていることもわかっていたので。)ホテル自体は古いですが、シーツは清潔で、安心して休むことができました。確かに悔しい結果でしたし、ショックでしたが、とりあえず宿泊場所を確保できた安心感と、前夜の睡眠時間の少なさに、すぐに寝付いてしまい、朝まで熟睡でした・・・。
早朝、新宿の街を歩きがら、何か、「朝帰り」をしているかのような罪悪感(!?)を感じました。(実際、私の周りを歩いていたのは、みんな「朝帰り組」なんだろうなぁ・・・。)
「湘南新宿ライン」を待ちながら、西口方面を臨みます。