新潟スタジアム ビッグスワン

  当時、ワールドカップのチケットが当選するかどうかわからない状況の中、「どうせ来年、日本代表を見られないのなら、コンフェデで雰囲気だけでも」という意気込みで、ネットオークションでカメルーン戦のチケットを譲っていただき、新潟行きを決めました。
 とはいえ、その日、6月2日土曜日は午前中大きな仕事があり、余裕をもって出発できない状態。でも、昼頃の東海道新幹線に乗り、東京から上越新幹線に乗り換えれば、十分間に合うだろうと見込んで予定を組みました。しかし・・・驚きましたが、「宿」がない!!ネットで探せど探せど、どこのホテル、旅館も満室。なるほど、市内でも有名なホテルはFIFAがおさえていたり、マスコミ各社がおさえていたり・・・。それではホテルがなくなるわけです。ということで、自力で予約するのをあきらめ、JTBに頼ることにしました。
 しかしこちらも「新潟市内は空室はなし。キャンセル待ちだけでも10人以上。」という厳しさ。仕方なく、長岡のホテルをおさえつつ、新潟のキャンセル待ちにつくことにしました。JTBのお姉さんも、「この日何があるんですか?」と驚いておりました。
 幸い新潟市内の「旅館」がとれ、寝床も確保し、安心して出発。しかし、新幹線ってのは速いです。昼にこっちを出たのに、日が傾く前に新潟に着くことができました。
 新潟駅からはシャトルバスを使いました。市街地を抜け、家並みが途絶え始めた頃、沼地の真ん中にどでかいスタジアムが出現。新幹線からも見えましたが、周りとのアンバランスさにしばし驚きました。
 入り口近くには「チケット譲ってください」の紙をもった女子高生たち。来年は我が身かも・・・その時はそんなことを思いました。
 さて、試合は・・・すごかったです。小野のピンポイントパスから鈴木隆行のすばらしいゴール!!その後も息詰まる攻防。そしてタイムアップ!!翌年のW杯ロシア戦もすごかったので、どちらが?と言われると困るのですが、私の代表観戦歴の中で、パフォーマンス的には「ベスト」と呼べる試合ではないかな、と今でも思います。
 試合後は宿のそばの「古町通」っていうのかな、のあたりで祝杯。そして翌日はなんと佐渡へ渡って島内を見物してきました。代表のパフォーマンスがよかったこと、それ故、夜が盛り上がったこと、そして佐渡という、今後なかなか訪ねることもないであろう島を訪ねたこと、などでなかなか印象に残る旅となりました。

旅行日 2001年6月2日〜2001年6月3日(1泊2日)
観戦スタジアム 新潟スタジアム ビッグスワン
観戦試合 FIFAコンフェデレーションズカップKOREA・JAPAN2001 グループA 日本代表vsカメルーン代表
利用交通機関 往路:
JR東海道本線で浜松まで。浜松から東海道新幹線で東京へ。東京から上越新幹線で新潟へ。
新潟駅からシャトルバス利用。
スタジアムからタクシーで宿へ。大野屋旅館泊
翌日 佐渡汽船の高速艇ジェットフォイルでその名も「両津」へ。両津から新潟交通佐渡の定期観光バスで島内めぐり。
復路:往路と同じ。
仕事を終えてから正午過ぎの出発でしたが、デジカメのデータに残っているこの画像の撮影時刻によると、この時点で18時。まずまず余裕をもって着くことができました。沼地の中のビッグスワンは新潟到着間近の新幹線の車窓からも見えましたが、近くに行ってみるとそのデザインと大きさに圧倒されるものがありました。バスはこの2日前のカナダ戦でトラブルがあり、キックオフに間に合わない人も出たということでしたが、その反省を踏まえたのか、待ち時間もほとんどなく、順調でした。
ビッグスワンからの夕日。屋根とスタンドの間の隙間から西日が差し込み、まぶしかった・・・。それにしてもよく入りました。
国歌演奏。初めて見るFIFA主催の公式戦です。
試合は鈴木隆行のあっぱれゴール。その後もしびれさせてくれる試合でした。中山雅史が途中で投入!!活躍はなかったですが、会場は大いに沸きました。
代表戦であんなにワクワクできたのは今までになかった、と思える試合だけに、タクシー待ち、かなり長かったですが笑顔です。(今思えば、バスの方が早かった。)でも、宿まで迷わずに連れてってもらったし、その後の夜は知人と合流して盛り上がったし。古町通あたりの洋風居酒屋で祝杯をあげましたが、マスターに一言お願いし、青ユニの我々(私たち以外にも青い客がいっぱい)のためにテレビのチャンネルをスーパーサッカーに変えてもらい、ワールドスポーツカフェ状態で盛り上がれました。
一夜明け、他の者は帰るということでしたが、私は前夜から考えていた計画を実行することにしました。「佐渡島へ渡る」ということ。ビッグスワンで合流した車で来ていた知人に新潟港まで送ってもらい、高速船ジェットフォイルの乗船券を購入。佐渡汽船のHPの写真で見ると、水面からかなり浮いて走っているようなのですが、そんなに怖いこともなく、揺れもなく、佐渡島へ。何も見えない海原に島影が見えてきた時には、来ちゃったなぁと感じました。でも、この船、ホント速いです。
最初はレンタカーでも借りようかと思ったのですが、まずまずのお値段で、出発時間と到着時間がちょうどいい定期観光バスがあったので、それに乗ることにしました。島内、思っていたより広く、道も全くわからないところだったので、こちらを選んで正解でした。ここは島の中の「大佐渡スカイライン」の途中にある白雲台という展望台ですが、こんな島の中にこんな高地があるのに驚きました。近くの山頂には自衛隊のレーダーがあるとか。(違ってたら教えてください。)山の向こうは日本海。その向こうには・・・。そしてここは佐渡・・・。雄大な自然に心打たれるとともに、わが国の安全保障にとっても重要な土地なのか、と感じました。
尖閣湾では観光船から奇岩を見ました。今思うとどうしてデジカメ写真を撮っておかなかったかなぁ。その他、佐渡金山に入りました。江戸時代の採掘風景を人形や模型を使って再現しています。すべて観光が終わる頃には陽が西に傾き、沈み始めていましたが、ジェットフォイルに乗り、港から新潟駅まで行くバスに飛び乗り、きっぷを大急ぎで買って上越新幹線に。これで、23時過ぎには我が家に着くわけですから・・・現代の輸送技術って・・・。