香川県立丸亀競技場 Part 2

 一つの黄金期を終え、低迷期に入ったジュビロ磐田。今シーズンはここまで無冠。昨シーズンは最後に意地を見せて元日、国立の貴賓席で天皇杯を高々と掲げて見せましたが、今シーズンはどうなのでしょうか。低迷するチームを引き継いだ山本昌邦監督が手腕を発揮するのか、それとも・・・。本当にチームは変わろうとしているのか、それともダラダラと低迷を続けるのか、それを見届けたくて、2年ぶりに四国・丸亀を訪ねました。
 J2年間最下位チーム相手とはいえ、ここまで磐田は2ndステージの低迷を何ら改善することができず、JFL勢相手にいっぱいいっぱいの試合をしてやっとの思いで勝ち上がってきたということ、そして敵将は前回優勝時の指揮官、ヤンツーこと柳下監督、そして今まで磐田は四国で勝ったことがないという事実、などからある意味悲壮感さえ漂わせながらのこの試合となりました。
 2年前は坂出に停まるJRバス、オリーブ高知号を利用して丸亀入りしましたが、今回はアプローチ法を変え、名古屋から松山行きのバスを使用、道後温泉で湯につかり、その後丸亀入りするという方法をとりました。また、帰りのバスはこの12月15日から運行を始めた四国高速バスの「さぬきエクスプレス」を利用しました。
 今回はデーゲームだったため、日中の丸亀観光、特に「フジテレビ中野美奈子アナゆかりの地めぐり」(!?)もできずじまいでしたが、5度目の四国訪問を楽しみました。ご覧ください。

旅行日 2004年12月18日夜〜2004年12月20日朝(0泊3日車中2泊)
観戦スタジアム 香川県立丸亀競技場
観戦試合 第84回天皇杯全日本サッカー選手権大会準々決勝 ジュビロ磐田vsコンサドーレ札幌
利用交通機関 名古屋までJR東海道本線 名古屋から松山までJR東海バス「オリーブ松山号」 伊予鉄道の路面電車にて「道後温泉」へ。その後バスにて松山市駅へ移動。松山市駅からJR四国の高速バスで善通寺バス停へ。善通寺バス停から徒歩で丸亀競技場入り
丸亀競技場から丸亀駅まで無料シャトルバス。丸亀駅から四国高速バスで名鉄バスセンターへ。新名古屋駅から名古屋鉄道名古屋本線で豊橋へ 豊橋からJR東海道本線
「水曜どうでしょう」ばりのチープでハードな旅のスタートです。人通りもまばらになった遅い時間の出発です。まずはJR東海道本線で名古屋を目指します。
名古屋からはオリーブ松山号で四国入りです。座席はご覧の通りかなりリクライニングが倒せます。また、フットレストもふくらはぎをのせる部分、足の裏をのせる部分、しっかりしています。ここには写っていませんが薄手の毛布もあり、それを体に掛けて休みます。撮影はしませんでしたが、トイレも完備。前回のバスとは異なりマナーもよく、通路に荷物を置く人がいなかったため、移動し、利用することができました。
一宮インターから名神に入り大垣インターを過ぎるところまでは記憶があるのですが、あとは仕事の疲れからか寝入ってしまいました。
9時前、若干遅れてJR松山駅に到着です。できれば夏の大分遠征の時、下をくぐった明石海峡大橋や大鳴門橋を越えるところを見たかったのですが、爆睡中でそれはかないませんでした。若干のけだるさと空腹感を感じながら、休日の朝の閑散とした駅前をうろつきます。
駅の立ち食いうどん屋で朝食です。正確に言えばここは愛媛県、伊予国のため、「讃岐うどん」ではありません。でも、駅の立ち食いうどんにしては上出来のコシとだしの利いたスープ、そして宇和島名産(?)ですかね、「じゃこてん」(焼津でいう黒はんぺんぽい味だった)が美味でした。
駅前から路面電車で道後温泉を目指します。この辺のたたずまいは大学2年の頃、初めてここを訪れた時からあまり変わっておらず、前回の時もそうでしたが、懐かしさを感じました。
ご存じ、道後温泉本館です。大変レトリックな建物で、どこか「千と千尋の神隠し」の「油屋」を彷彿とさせます。湯ばあばでも出てきそうです。2004年現在、神の湯階下(普通のお風呂に入浴だけ)は300円。男湯は2つの浴室がありますが、どちらもほとんど同じレイアウト。湯釜の形がちょっとちがうだけでしょうか。見た目は古いけれど、中の清掃や古さを失わない中でのリフォームは行き届いていて、とても清潔できれいです。洗い場にはちゃんとシャワーもついています。ただし、石けんとシャンプーはないので自分で用意する必要があります。
制限時間の1時間いっぱい、湯を楽しんでここを後にしました。
松山市駅(いよてつ高島屋前)から出発する高松行きの高速バス(昼行便)です。このバスで丸亀を目指します。
善光寺バス停でバスを降ります。丸亀バス停にも停まりますが、丸亀競技場は丸亀市の中でもかなり善光寺市よりにあり、善光寺バス停の方がはるかに近い、ということでこちらで降りました。
バス停から2年前にも見たあの独特な曲線をたたえた競技場が見えましたが、前回丸亀城から見た時よりもかなり近く見えました。歩いて約30分。自転車で競技場を目指す中・高生の集団が目立つようになり、競技場がだんだん大きく見えてきます。
競技場に入りました。2年ぶりの丸亀競技場です。前回は風花が舞う風の強い日でしたが、2004年らしく非常に暖かい、本当に12月?という気候でした。前回の時も書きましたが、メインスタンドは2層構造で、基本的に屋根がかかります。Jのホームでないのがもったいないぐらいです。しかし、プロのサッカー試合の開催に慣れていないのか、ペットボトルや缶はなどの持ち物チェックはなし。いいのかなぁ。それに試合開始前にビールが売り切れるという状態でした。
さぁ、試合開始。J2最下位との対戦、大量点でしっかり勝つ・・・はずなのに・・・。
攻めあぐね、ついに延長戦。「ジュビロ磐田は四国で勝利なし・・・」 2年前の嫌な思い出が脳裏をかすめます。
90分でつかなかった勝利に決着をつけたのはこの男。川口信男。今のところ、山本監督の成し遂げた仕事といえば、この男を戦力として復活させたところ、でしょうか。
何はともあれ、この天皇杯がまだ続く、ということが確定しただけでもホッと一息。あと、収穫といえば、相変わらずチームが何も変わっていない、ということを再確認してしまったことでしょうか。
シャトルバスで丸亀駅に戻りました。ここのクリスマスツリーはちょっとよそとちがうのがわかるでしょうか。飾りは全て丸亀名産の「うちわ」。丸亀名物は決して「中野美奈子アナ」だけではない、ということでしょう。
帰りの名古屋行きバスの出発までまだ4時間近く。どこで時間をつぶそうかと駅周辺を歩きまわりました。前回入ったうどん屋にも入りましたがとても時間をつぶせないと考え、別の飲み屋へ。駅前の食堂兼居酒屋みたいなお店に入りました。串揚げ5本おまかせセットやじゃこおろし、オニオンスライスなどをつまみながらテレビで放映中の浦和vsFC東京を見ながら生ビールを堪能しました。お店の方もサッカーに関心が高いようで、前回の高原国内最終試合となった丸亀での市原戦の時、あまりの寒さで行きたかったけれど行けなかったことなどを話してくださいました。
いい感じで丸亀の夜を過ごせ、バスの時間が近づきました。人通りもほとんどなくなった駅前でバスを待ちます。やがて「名古屋」と表示された大型のバスが到着しました。私は電話予約をしただけでチケットは発券してなかったのですが、自分の名前を申し出てその場で現金で運賃を払い、手書きのチケットを発行してもらいました。
JRバスと同じ3列の個いす席です。リクライニングも深く倒せます。JRバスと構造がちがうのは、トイレがバスの最後尾にあることでしょう。でも、まだ運行開始間もない路線ということもあり、空席が多く、夜中の移動も睡眠中の他の乗客にあまり気兼ねすることなく移動することができました。
帰りも8時間近い長旅です。今度こそ大鳴門橋、そして明石海峡大橋を見たい、と思っていました。しかし、昨夜に続いてのバス移動ということで、疲れがたまっていたのでしょうか。四国を出る前に既に眠りについてしまいました。気がつくともう名古屋の中心部を走っているところ。あわてて降り仕度をし、まだ夜明け前の名鉄バスセンターに降り立ちました。
名鉄バスセンターから名鉄新名古屋駅は直結。ちょうどよい特急がなかったので、急行で豊橋まで戻ってきました。